「データ分析で成果を出すにはセンスよりも、セオリーが必要とされる」---。
ベストセラー書籍、「統計学が最強の学問である」の著者である西内啓氏は、こう力説する。
西内氏は、東京大学医学部の生物統計の専攻で身に付けた統計学を武器に、東大大学院医学系研究科の助教、大学病院医療情報ネットワーク研究センターの副センター長、ダナファーバー/ハーバードがん研究センター客員研究員という経歴を持つ。
現在は、「一人ひとりのスキルを引き上げることで、日本の競争力強化に少しでも結びつけたい」(西内氏)として、企業などでデータ活用のコンサルティングを行っている。
こうした中から見いだしたのが、統計学を実ビジネスに生かすためのセオリーである。データ分析の仕事は「どう分析するかよりも、何を分析してどう成果を出すのかが極めて大事」(西内氏)である。その「何を分析するか」を統計学を駆使して見つけ出すために、踏むべき手順などのセオリーがあるという。
「ITpro EXPO 2013/ビッグデータ EXPO 2013」では「統計学でビッグデータから最善の答えを探す」と題し、西内氏にこれらのノウハウを、ビジネスパーソン向け統計学の基礎を交えて披露していただく。
「統計をビジネスに活用するとはどういうことなのか」「ビッグデータ活用を上司から指示されたが、どこから手を付けていいのか分からない」といった疑問をお持ちのビジネスパーソンに、ぜひとも参加していただきたい。
ちなみに西内氏の名刺には毛筆体で「統計家」の肩書きが記してある。「流行り言葉とも言える『データサイエンティスト』ではなく、100年続く統計学に立脚していきたい。どんな権威やロジックもかなわない最善の判断を下せる点で、最強の学問である」(西内氏)からなのだと言う。