システム/ソフトウエア開発者のための祭典、「X-over Development Conference、略称:XDev(クロスデブ)」を今年も開催します。2007年の第1回開催から通算6回目となる今年の「XDev2012」では、「真の価値を生むシステム開発とは~二つの役割が開発を変える~」というテーマを掲げます。

 開発者の皆さんは、自分たちの仕事を、「利用部門が求める要求に従って、システムやソフトウエアを開発すること」と限定して捉えていないでしょうか。そして高品質なシステムやソフトウエアを高い生産性で開発することが、開発者に求められるスキルだと考えているかもしれません。

 もちろんそれは重要ですが、ユーザー企業のビジネスが急速に変化している今、それだけでは不十分です。開発者が利用部門と一緒になって業務革新のあり方を議論し、次々と生まれる新しい技術を駆使して、新たなビジネス価値を生むシステム/ソフトウエアを迅速に開発すること。つまり、開発者が利用部門のビジネス作りにこれまで以上に深く関与することが求められているのです。こうした思いを込めて、XDev2012では「真の価値を生むシステム開発とは」というテーマを掲げました。

 これを実現するには、開発者には新たな役割が必要になると考えています。これがテーマに掲げた二つの役割です。「システムイノベーター」「ビジネスイノベーター」と名付けました。

テクノロジーの変化に追随する

 ITの世界では、新たなテクノロジーが次々に登場しています。クラウドコンピューティングの広がり、スマートフォンやタブレットといったデバイスの多様化で、システムの基盤も、アプリケーションも、大きく変貌しつつあります。開発者はこうしたテクノロジーの変化に追随し、新たな技術を利用部門のビジネス価値と結び付け、素早くシステムやソフトウエアを開発する必要があります。この役割を果たすのが、システムイノベーターです。

 一方のビジネスイノベーターは、ITで実現する利用部門のビジネス価値を生み出すときに、重要な役割を果たす開発者です。システム化企画などの超上流の段階から、利用部門と一緒になって業務/組織/技術の課題を整理し、システムで実現すべき価値を浮き彫りにする役割が求められます。

 この二つの役割によって、システム/ソフトウエア開発をどう変えていくべきか。XDev2012ではそれらを、さまざまな視点から考えていきます。

 XDevは、異なる専門技術、異なる立場の開発者の方々が集まり、知恵やノウハウをX-over(クロスオーバー)する場です。XDev2012では「スピードを速める」「品質を上げる」「データを活かす」「変化に対応する」「使い勝手を高める」という五つのキーワードを設けました。システムイノベーターとビジネスイノベーターという役割とこれらのキーワードをクロスオーバーさせます。価値を生むシステムを開発していくためのヒントを、XDev2012でぜひつかんでください。

開催概要
【名称】X-over Development Conference 2012
【日時】2012年11月7日(水)10:30~17:20(10:00開場)
【会場】目黒雅叙園(東京都目黒区下目黒1-8-1)
【受講料】無料(事前登録制)
【主催】日経BPセミナー事業センター

 XDev2012の講演プログラムについては、本サイトにて順次公開し、事前登録を開始します。