HTML5で変わるWeb制作の未来
バスタイムフィッシュ チーフアーキテクト 村岡 正和 氏
バスタイムフィッシュ チーフアーキテクト 村岡 正和 氏

【講演概要】最終草案に達し、いよいよ仕様の全貌が明らかになってきたHTML5。HTML5対応ブラウザの普及とも相まってHTML5でのWeb制作も本格化してきました。一方で、新技術であるHTML5のノウハウや活用ポイントについてはまだ知られていないことが多くあります。このセッションでは、現在HTML5でWeb制作を行なっているエンジニアが、制作現場のノウハウを交えつつ活用のポイントを紹介します。さらに将来のWeb制作がどう変わっていくかを展望します。

■ 9月16日(金)13:10-13:55 C会場
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担当記者による紹介記事

 これから数年間にわたって、確実に起こるのはWebサイトやWebアプリケーションの再構築である。そのトリガーは次世代のWeb標準技術であるHTML5やCSS3が浸透してきたことだ。それぞれの規格についての勧告はまだ先の話だが、Internet ExplorerやFirefox、Google Chromeといった主要Webブラウザーは、それに先駆けてHTML5に対応する機能を続々搭載している。それらの機能を利用するWebサイト/Webアプリケーションもちらほらと見られるようになった。

 これまでのWebブラウザーは、主にサーバー側で処理されたロジック結果を描画するアプリケーションだった。クライアント側で何らかのロジック を処理しようとすればFlashなどのプラグインを使うのが一般的だった。これからのWebブラウザーは、プラグインを必要とせずクライアントア プリケーションを実行できる基盤になる──。というのがHTML5についての一般的な理解である。

 だが、「ちょっと待って」とバスタイムフィッシュの村岡正和氏は言う。「HTML5にはいくつかの誤解がある」。村岡氏は、HTML5やCSS3を使ったWebサイト/Webアプリケーションの開発をいくつも手掛けてきた技術者。関西を中心にHTML5にかかわるイベントを企画・ 実行するなど国内においてHTML5を啓蒙する立場にあり、その技術に最も精通している一人である。その村岡氏が危惧するのは、はやりのワードに安易に飛びつくことで、結果的に苦労する現場の技術者の姿だ。

 技術の過渡期である今、最も大事なことは、その技術の本質を正しく理解することである。開発を担う技術者は、「何でもかんでもHTML5」ではなく、「ここにこそHTML5」と言えなければならない。システムの作り方を一変させるであろう新しい技術に誰よりもワクワクし、未来への期待を感じているのが村岡氏である。この講演では、技術者の目線でHTML5の本質に迫る。そして、開発の現場で今何が起きているのかを、報告してもらう。

(尾崎 憲和=ITpro

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