［特別講演］主要企業のキーパーソンが語るクラウドの最新動向やビジネス革新

　ITpro EXPO 2010では、主要なベンダーやキャリアのキーパーソンを招いた「特別講演」を実施する。

　まず初日（10月18日）は、拡大枠の2時間版で『動き出したNTT版クラウドの真価』と題してNTTグループのクラウド戦略をたっぷりとお届けする。構成は2部に分かれる。第1部は、NTT 代表取締役 副社長 宇治則孝氏が講演。通信事業者ならでは社会基盤クラウドの全体像と今後の方向性を紹介する。第2部は、サービスを提供する事業会社によるパネルディスカッションだ。IT調査・コンサルティング会社のアイ・ティ・アールと、NTTコミュニケーションズ、NTTデータ、NTT東日本の担当者に参加していただき、サービス利用動向やそこから見えてきたユーザーの本音などを議論してもらう。モデレータは日経コミュニケーション編集長が務める。

上段左から、NTTの宇治副社長、NTTデータの山下社長、Amazon Data Services Japanの玉川技術推進部長。下段左から、米VMwareのダットン・シニアバイスプレジデント、サイボウズの青野社長、野村総合研究所の椎野理事

　2日目（10月19日）は、NTTデータ、Amazon Data Services Japan、米VMwareの3社が登場する。

　NTTデータ 代表取締役社長 山下徹氏の講演タイトルは、『「変える力を、ともに生み出す。」～ビジネス・社会のイノベーション実現に向けて』。イノベーションを推進する際に武器となる“24時間開発”などの新たな開発手法や、次世代のIT人材として育成に取り組む“システム・アーキテクト”構想などについて語っていただく。

　Amazon Data Services Japanは、エバンジェリスト、技術推進部長の玉川憲氏が登壇する。「Amazon EC2/S3」を提供する米Amazon Web Servicesは、まさにクラウドサービスのパイオニア。ただ、日本ではこの新テクノロジーを“黒船”になぞらえて、メリットを正しく理解しないケースも多いという。そこで玉川氏は、講演でその誤解を解き、クラウドの適切な導入方針や適用事例を説くとする。講演タイトルは『Amazonクラウドという「黒船」の真実』。

　米VMwareは、『プライベート・クラウドの実現を加速化するVCE連合の戦略・ロードマップ』と題して、シニアバイスプレジデント ゼネラルマネージャ, アジアパシフィック ジャパン アンドリュー・ダットン氏が講演する。VCE（Virtual Computing Environment）連合とは、2009年11月に米Cisco Systems、米EMC、米VMwareの3社によって設立した連合組織。3社連合によるクラウド基盤パッケージ「Vblock Infrastructure Package」を提供している。講演では、海外のプライベートクラウドの市場動向や、VCE連合のビジョン、戦略、ロードマップなど、プライベートクラウドとVCE/Vblockの実態を余すところなく語ってもらう。

　最終日（10月20日）には、サイボウズと野村総合研究所が登場する。

　サイボウズ 代表取締役社長 青野慶久氏の講演タイトルは、『Eメール時代の終焉 －ソーシャルワークスタイルの到来－」と少々刺激的だ。今や、電子メールはビジネスにとってなくてはならないコミュニケーションツールと言えよう。だが青野氏は、電子メールには効率の低下や情報漏えいなど様々な問題点があると指摘する。講演では、メールを使わない次世代のワークスタイルを提案するという。

　最後に登壇していただくのは、野村総合研究所 理事 椎野孝雄氏だ。講演タイトルは『情報システム部門が実現する「グリーン経営」』。椎野氏によると、企業の環境対応は収益に直結した課題に移りつつあるという。環境対応が大きな収入源になる可能性さえもある。そこで今、企業に求められているのは「グリーン経営」。椎野氏には、このグリーン経営の流れと、情報システム部門が果たすべき重要な役割を説いていただく。