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仮想化の計画に際して考慮しておくべき事項10選

2010/02/16

 サーバを仮想化することで大きな利点が生み出されるものの、それにはしっかりとした計画が必要不可欠である。仮想化に踏み切る前に、以下の重要な項目について十分な検討を行えているかどうかを確認しておいてほしい。

 サーバの仮想化に踏み切る企業は増加の一途をたどっており、皆が先を争って自社のデータセンターを仮想化しようとしている風潮も見受けられる。サーバを仮想化する利点については議論の余地がないものの、実際にサーバの仮想化に踏み切る前には、以下のような事項を検討しておく必要がある。

#1:自社の仮想化計画には単一障害点がないだろうか?

 筆者は最近、自社サーバのすべてを仮想化した企業のコンサルティングを請け負った。この企業の問題は、ドメインコントローラをすべて仮想化し、単一のホストサーバ上に配備していたことにあった。このため、該当ホストがダウンした場合、すべてのドメインコントローラもダウンすることになる状況にあったわけである。単一のサーバがダウンしただけでシステム全体に壊滅的な被害が及ぶことのないよう、仮想サーバの配備は注意深く計画しなければならない。

#2:使用しているすべてのアプリケーションは仮想化環境に対応しているか?

 信じられないかもしれないが、かなり一般的なアプリケーションであっても、仮想化サーバ上での動作をサポートしていない場合がある。例えば、Microsoft Exchange Serverの一部のバージョンでは物理サーバ上での動作しかサポートされていない。また、特定の仮想化プラットフォーム上でしかサポートされていないアプリケーションもある。このため、自社サーバの仮想化を行う前に、使用しているアプリケーションが仮想化環境に対応しているかどうかを確認しておく必要がある。

#3:仮想化には不適なサーバが存在していないか?

 サーバのなかには、仮想化に適しているとは言い難いものもある。特に、リソース集約型のアプリケーションや、特殊なハードウェアを必要とするアプリケーションでその傾向が強い。この例として、ドングルによってコピー防止を行うエンタープライズアプリケーションを挙げることができる。仮想化環境で使用できるドングルなど存在しないはずだ。

#4:ドメインコントローラの配備はどのようにすべきか?

 上記1番の項目で、すべてのドメインコントローラを単一のホスト上に配備すべきではないと述べた。しかし、それだけでドメインコントローラに関する計画が完了するわけではない。そもそも、すべてのドメインコントローラを仮想化するかどうかを検討する必要がある。すべてのドメインコントローラを仮想化する場合、ホストサーバをドメインのメンバとするかどうかも決定しなければならない。すべてのドメインコントローラを仮想化し、ホストサーバをドメインのメンバとした場合、「鶏と卵、どちらが先か」という問題に直面することになる(ただし実現不可能というわけではない)。

#5:最も適した仮想化プラットフォームはどれか?

 サーバ仮想化製品は市場に数多く存在しており、それぞれに長所と短所がある。じっくり時間をかけ、自社の環境に最適となる製品を見極める必要がある。

#6:ホストサーバがダウンした際の対応は考えてあるか?

 サーバの障害は歓迎できる話ではないとはいうものの、その影響は仮想化環境においてより大きなものとなりがちだ。1台のホストサーバに障害が発生することで複数の仮想サーバがダウンし、ネットワークもダウンするという事態が起こり得る。ホストサーバの障害は壊滅的な被害をもたらすおそれがあるため、障害時の影響を最低限に抑えるための計画を策定しておく必要がある。

#7:各ホスト上で何台のゲストマシンを稼働させることができるのか?

 データセンターの仮想化にあたり、管理者がおかす最大の過ちは、ホストサーバを過負荷にしてしまうというものだろう。このため、何らかの容量計画を事前に行っておき、各ホスト上で稼働できるゲストマシンの数を現実的な視点から見極めておくべきである。ゲストマシンはそれぞれ異なっているはずであるため、容量計画を行う際には少なくとも、どのホスト上でそれぞれのゲストマシンを稼働させるのかということをイメージしておく必要がある。

#8:どのようなソフトウェアライセンスが必要となるのか?

 ソフトウェアを仮想環境下で動作させる場合、通常のライセンスが適用されないこともしばしばある。例えば、Hyper-Vを使用しているのであれば、ゲストマシン上で稼働するWindows OSのライセンスは必要ない場合もあるだろう。しかし、実際のライセンス要件は使用しているWindowsのバージョンによって異なってくるため、すべてのケースに対して類型化された答えがあるわけではない。このため、ゲストマシン上で動作させるOSやアプリケーションのライセンス要件を把握しておく必要がある。

#9:仮想化によって使う必要がなくなったサーバハードウェアはどうするのか?

 仮想化によって使う必要がなくなったサーバが数多く出てくることもしばしばある。何台かは仮想化ホストとして再利用できるかもしれないが、不要であるという判断を下すことになる場合もあるだろう。いずれにせよ、仮想化によって使う必要がなくなったサーバをどうするかについて考えておくべきである。

#10:既存のサーバクラスタはどうするのか?

 クラスタノードを仮想化できる場合もあるものの、ノードを物理的なハードウェアにしておいた方がパフォーマンスに優れているということが判明するかもしれない。クラスタノードを仮想化する場合、ノードすべてを同じホストサーバ上に配備しないようにする必要がある。さもなければ、そのホストサーバが単一障害点となってしまうため、クラスタを使用する意味がなくなってしまうだろう。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ

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