小学5年生の娘ほのちゃんがコピー用紙の裏に,家の間取りの絵を描きまくっているので,「3Dマイホームデザイナー」というソフトを買ってやろうかと勧めた。3D機能で間取り図から立体的な家を立ち上げたり,家の中を歩き回るウォークスルーという機能があるんだよと,Webページを見せながら説明するとほのは「ほしい」と言った。

 2月3日 会社から3Dマイホームデザイナー LS3のパッケージを持ち帰ると,ほのは急いでインストールを始めた。大学受験真っ盛りのはずの次男かずがインストールをサポートする。どうも長男こうしろうに比べて,かずはのんびりしているように親の目には映る。「いいのか,そんなにのんびりしていて」と言いたくなるのだが,親がそんなにプレッシャーをかけてはいけないと飛びだそうとする言葉を飲み込んだ。

 ディスク1を入れて,インストールを進めていると,ディスク2を入れてくださいとメッセージが表示された。ほのは「どこに?」と聞く。「ディスク1を出すがいろね」とかずが笑って,富山弁で説明する。2枚目を入れるタイミングが遅すぎたのか,ほのの初めてのインストールは失敗に終わった。

 気を取り直して,もう一度インストールをやり直す。2枚目のディスクを入れる段になると「ここが山場なのよね」となかなかこわくさいことを言う(富山弁解説 こわくさい:生意気だとか大人ぽいという意味,発音の仕方次第で非難がましいニュアンスにもなるし,ほめ言葉にもなる。ここでは後者の意)。ほのも,もうすぐ6年生だ。もうすぐ私のPTA会長の任期も終わる。

 さっそくサンプルの間取り図を眺めているところである。3Dマイホームデザイナー LS3は,間取り図に家具や備品を配置して立体化し,ウォークスルーで見て回る機能だけではなく,太陽光発電パネルシミュレーション機能や電力量集計機能,耐震性チェックや色覚・白内障シミュレーション機能などを備えている。

 ほのが作った家をウォークスルーで見て回ると,円卓のそばに座椅子を置いたまでは良いのだが,向きが逆だったり,ドレッサーの鏡が壁に向かっていたりしていて楽しいのだ。

 現在は,友だちと一緒に大きな旅館を設計中らしい。建築の用語に詳しくなれるし,なかなか奥の深い遊びかもしれない。なにより,間違いなく建設的である。