いつも買収される側としてうわさの絶えないTwitterが,ビジネス的にはおそらく1年で最も静かな12月23日の午後を選んで,自らが企業を買収したを発表した。

 Twitterが買収したのは,Twitter用のアプリケーションを構築する開発者向けに位置情報サービス実装用の「GeoAPI」を開発したMixer Labs。Twitterの最高経営責任者(CEO)Evan Williams氏は,同社のブログでこの買収を発表し,「tweet(つぶやき)に現在の位置情報が追加されれば,価値ある新たなサービスが誕生するだろう。最新ニュースから友人や地域企業の検索まで,すべてが劇的に改善される可能性がある」と述べた。

 買収の金銭的な条件は明らかにされていないが,Twitterは,GoogleおよびMicrosoftから得た金額の一部を支払いにあてたようだ。Mixer Labsの共同創設者兼CEOであるElad Gil氏は,かつてはGoogleやMcKinseyに勤めていた人物であり,Mixer Labsの企業紹介において,Googleのモバイルチームを共同創設したと記している。Mixer Labsの「会社概要」ページには7名の社員が掲載されているが,これで全員なのかは定かでない。

 Twitterは2008年7月にSummizeを買収しているが,これまでの買収件数は非常に少なく,逆に,GoogleやMicrosoftなどの大手IT企業が同社を買収しようと狙っているという,うわさが絶えず湧き上がっている。位置情報は間違いなく,ソーシャルメディア業界で最も注目を集める分野の1つであり,FoursquareやGowallaなどの企業が多大な関心を集めている。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。 原文へ

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