Microsoftがやっと,「Windows 7」で提供する「Windows XP」へのダウングレード権に関して,これまで公開しなかった情報を発表した。期限だ。

 Windowsを購入するボリュームライセンスユーザーには,前バージョンのWindowsにダウングレードする権利が自動的に付与される。Microsoftのポリシーの下,Windows 7のボリュームライセンスユーザーは,「Windows Vista」,XPなど前バージョンのWindowsにダウングレードする権利が認められている。

 Microsoftの代表者は2009年,Windows 7からWindows XPにダウングレードする権利の有効期限を,Windows 7が出荷されてから6カ月間にするといううわさについてコメントを避けた。このときリークしたメモでは,期限を2010年4月までとしていたが,MicrosoftもHewlett-Packard(このメモに記載されていたOEM)もこの情報を正式に認めていない。

 しかし米国時間6月17日,Microsoftの代表者はComputerworldに対し,ユーザーがWindows 7からXPにダウングレードできる期限は,最長で2011年4月までと述べた。つまり,Windows 7の一般提供日である10月22日から18カ月後ということになる。

 Microsoftの代表者は,次の声明文とともに発表した。

 「Windows 7 ProfessionalおよびUltimateの顧客は,Windows 7の一般向け発売から18カ月後,もしくはWindows 7のService Packがリリースされるまで,Windows XP Professionalにダウングレードできる。期限はどちらか早いほうで,Service Packが開発されればということになる」

 (ああ!また例の「Service Packが開発された場合,そのときは」だ!Windows 7のSP1のビルドとみられるものがすでにリークしているが,これについては忘れたことにしておこう。Microsoftは以前も,Vista SP1リリースが控えていることを隠そうとしていた。Windows 7でも同じ戦略をとるつもりなのか?残念なことだ。多くのビジネスユーザーが,最初のSPを開発計画のガイドラインにしているのだ)

 話を「18カ月」に戻そう。Windows 7からXPにダウングレードする必要があるのか,したいのかについては,わからないという人がほとんどだろうが,ダウングレード機能は必要だ。企業の多くがいまでもXPを利用しており,新しいOSに突然大規模な移行をしようなどとは考えていない。特に,自社業務アプリケーションの互換性が確認されるまでは。

 MicrosoftがXPへのダウングレード権に期限を設けるのはどうしてだろうか?8年前のOSから新しいOSにユーザーを移行させる以外に,なにか理由があるのだろうか?Microsoftにさらなるコメントを求めているので,もし回答があればここで紹介したい。

この記事は海外CBS Interactive発の記事をシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。 原文へ

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■変更履歴
タイトルに「XPダウンロード権」とありましたが,正しくは「XPダウングレード権」です。お詫びして訂正します。本文は修正済みです。 [2009/06/22 17:40]