前回まで,MINDSTORMS NXT用のC言語ライクなプログラム言語「NXC」について解説してきたが,もう一つ「ROBOTC」というC言語によるプログラム開発環境がある。これまでなぜ,ROBOTCに触れることがなかったかと言うと,ROBOTCは有償の開発環境だからである。

 NXCはBricxCC(Brick Command Center)という無償の開発環境でプログラムが作成できるし,Javaベースの「leJOS」にしても無償のEclipseで開発ができるのに,なぜ有償のROBOTCという開発環境が商品として成り立つのかに興味を感じた。ROBOTCの開発元はカーネギーメロン大学ロボットアカデミーなのである。なんとなく期待が持てる。

 そこで,ROBOTC .netから30日のトライアル版をダウンロードしてみた。ダウンロードのページから「ROBOTC for Mindstorms v1.40 Final Release」のリンクをたどり,ファイル「ROBOTCforMindstorms_140.exe」をダウンロードする。

 同時に,NXT - 32 bit operating system(Updated for SP3)のリンクから「NXT_32bit_driver.zip」をダウンロードする。このzipファイルを解凍すると,「LegoMindstormsNXTdriver32.msi」がNXT_32bit_driverフォルダの中にできる。これがドライバのインストール用ファイルである。

 ROBOTCforMindstorms_140.exe,LegoMindstormsNXTdriver32.msiの順でインストールを進めていく。

 インストール終了後,ROBOTC for Mindstorms 1.40を起動すると,

のようにエラーが表示される。

 サポート・ページを見ると,Windows Vistaの場合は管理者として実行するように書いてあるので,その通りにしてみると起動できた。

 起動画面で「Evaluate」を選び,試用を開始する。ROBOTCのサポート・ページはさすがに有償のソフトらしく充実している。ROBOTCを使い始めるにはファームウエアをNXTにダウンロードする必要があるのだが,その手順はQuickStartのページで,ビデオで見ることができる。