Microsoftは米国時間4月14日,Officeの次期版となる「Office 14」(開発コード名)が,32ビット版および64ビット版の両方でリリースされる予定であることを明らかにした。

 すでに「SQL Server」など,多数のサーバ製品群では,64ビット版がリリースされているものの,Officeや,他のMicrosoftのメインストリームデスクトップアプリケーションで,64ビット版が提供されるのは初めてのことになる。

 「Office 2010」の正式名称が付されると思われるOffice 14は,2010年に出荷される予定である。他の顕著な特長として,Microsoftは,従来のWindowsベースのデスクトップ版のほか,「Word」「Excel」「PowerPoint」「OneNote」のオンライン版の提供も行うことになっている。

 「Internet Explorer」に加え,「Firefox」および「Safari」のブラウザもサポートされるため,Microsoftは,iPhoneやLinuxベースのPC上でも,Officeが初めて使用可能になると述べている。

 Office 14が,32ビット版と64ビット版の両方で提供されるとの情報は,Ars Technicaが14日に報じたものの,すでに3月の時点で,ZDNetのブロガーであるEd Bott氏によって指摘されていた。

 32ビットプロセッサ向けに設計されたソフトウェアを,64ビットプロセッサの搭載機で使用することも可能だが,64ビット版のOffice 14は,64ビット対応機での利用時に,おそらくは32ビット版のOffice 14を上回るパフォーマンスを記録すると考えられる。

 これまで何年間も,64ビットプロセッサを搭載するPCが出荷されてはきたものの,新たに販売されるPCの大半で,64ビット版のアプリケーションの利用が求められる64ビット版のOSが搭載されるようになったのは,ようやく2008年になってからのことである。

 現在でも,多くのデスクトップアプリケーションは,32ビットモードでのみ動作する状況ではあるが,サーバアプリケーションに関しては,すでにスムーズな(64ビットモードへの)移行が生じている。「Exchange 2007」や,まもなくリリース予定の「Windows Server 2008 R2」などのMicrosoftのサーバ製品群の中には,64ビット版のみで提供されているものもある。

 64ビット版のソフトウェアで最大の特長は,4Gバイト以上の物理メモリへのダイレクトな対応である。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ

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