Microsoftが米国時間11月18日,コンシューマー向けのセキュリティ対策として,有料登録ベースのスイート製品「Windows Live OneCare」の提供を打ち切り,マルウェアから個人のコンピュータを守る無料ソフトウェアを提供すると発表した。

 この新しいソリューション(コードネーム「Morro」)は,2009年下半期に利用可能になる予定で,ウイルスやスパイウェア,ルートキット,トロイの木馬からコンピュータを守る,とMicrosoftは声明の中で述べた。

 Windows Live OneCareには,プリンタの共有やPCの自動調整など,セキュリティ対策以外の機能も搭載されていたが,これらはMorroには含まれない。だがMorroは,Live OneCareよりも使用するリソースが少ないので,帯域幅が狭いシステムや性能が比較的低いPCに適している。

 Microsoftは,年間料金49.95ドルでセキュリティ対策機能のほか,集中バックアップ,最適化機能を提供するWindows Live OneCareの販売を打ち切り,ウイルスやインターネット経由の攻撃からより多くのPCを守る無料のマルウェア対策ソフトを提供することに決めた。

 Microsoftは,「Windows Live OneCare Team Blog」への投稿で,「世界中のコンシューマーの過半数は,最新のウイルス対策,スパイウェア対策,マルウェア対策を施していない」と述べた。この投稿には,一般ユーザー向けの詳細なFAQも含まれている。

 同社は,2009年6月30日まで小売店を通じてWindows Live OneCareの「Windows XP」版と「Windows Vista」版の販売を続け,直販はMorroのリリースに合わせて段階的に提供を中止する予定だ。「Microsoftは,有料サービスの有効期限中はすべての現行ユーザーが保護されることを保証する」と,声明には書かれている。

 Morroは,ダウンロード版でリリースされ,Windows XP,Windows Vista,「Windows 7」に対応する予定だ。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ