Flash分野の専門家であり,「Flash Magazine」などの提供を手がけている,われわれの友人のJens Chr Brynildsen氏は,Adobe SystemsのシニアエンジニアリングディレクターであるPaul Betlem氏が,まもなくiPhoneがFlashに対応すると語ったことを確認したようだ。しかしながら,Betlem氏は「それがいつの話になるかは,すべてAppleにかかっている」とも述べたという。

 Brynildsen氏は,Adobeのタウンホールミーティングのセッションにおいて,この件に関する確証が得られたようだ。Brynildsen氏は,次のように報告している

 聴衆からの直接の質問に答え,Paul Betlem氏は,Adobeが積極的に,AppleのiPhone向けFlash Playerを開発していることを,初めて公の場で明言した。(一語一句そのままではないものの)Betlem氏は「現在,私の開発チームはiPhone向けのFlashという開発分野に取り組んでいるが,iPhoneは,閉ざされたプラットフォームであると呼ばざるを得ない」と語った。さらに,Betlem氏は,Appleこそが,すべての決定権を握っており,言い換えるならば,最終的な決定はAppleの手中にあることをほのめかした。もしAppleがゴーサインを出すならば,Adobeは,ごく近いうちに,iPhone対応のFlash Playerをリリース可能である。

 6月中旬に,Adobe Systemsの最高経営責任者(CEO)Shantanu Narayen氏は,すでに同社が,おそらくはAppleのiPhone用ソフトウェア開発キット(SDK)に含まれているものと同じ,iPhoneのエミュレータ上で,Flashを動作させることに成功したと述べていた。

 とはいえ,これまでにも何度か指摘してきたように,Flashのパフォーマンスや使用感は,動画再生をサーポートする現在のモバイルデバイスで,実にひどい状態でしかない。iPhoneも含めたモバイルデバイス向けプロセッサは,Flashを多用する大半のホームページを表示させる上で,不十分な性能でしかない。特にモバイルデバイス向けに設計された,軽量版の「Flash Lite」でさえ,やはり多くのデバイスには不向きであり,あまり広く用いられていないのが現状である。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ

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