ニューヨーク発--米国時間9月25日,メディア王のRupert Murdoch氏が,いよいよAppleの最高経営責任者(CEO)を務めるSteve Jobs氏に対して本格的な戦いを開始するもようだ。

 世界第2位のソーシャルネットワークでMurdoch氏率いるNews Corp.の子会社でもあるMySpaceが,4大音楽レーベルとともに組織した音楽サービス「MySpace Music」を25日に開始すると,同社の幹部が24日に発言した。

 MySpaceの幹部によると,4大レーベルの中ではEMI Groupの参加決定がかなり遅れたものの,同社の参加によりMySpace Musicでは完全な楽曲ライブラリの提供が可能になるという。また,Orchard Enterprises NY,Alternative Distribution Alliance,Caroline Distribution ,RED,FONTANA DISTRIBUTIONといったインディーズミュージシャンの配給業者と提携している音楽出版社のSony/ATV Music Publishingも,MySpace Musicのパートナーだ。

 MySpace Musicは,少なくとも楽曲ライブラリの面では,近い将来,Appleにとって最も手ごわいライバルとなると目される。4大レーベルがそろって「iTunes」の競合サービスに出資するのはこれが初めてだからだ。

 だが,MySpace Musicは多くの問題に直面しており,その中にはハードウェアソリューションをまったく提供しないという点も含まれている。これに対し,Appleはリスナーが必要とするハードウェアとソフトウェアをすべて提供できる。 MySpace Musicは人気の高いいかなる音楽プレーヤーとも連携していないが,これは「iPod」の市場シェアが非常に大きいというのが主な理由だ。MySpace Musicでは,Amazon.comが提供する楽曲をMP3フォーマットで販売する。つまり,販売される楽曲はデジタル著作権管理技術に縛られておらず,iPodをはじめとするプレーヤーのほとんどで再生が可能だということだ。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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