Googleは,同社が進める「Gears」プロジェクトが「Firefox 3」をサポートしたことを間もなく発表する予定だ。Gearsは,ウェブブラウザの機能を拡張し,複雑なウェブアプリケーションを利用可能にするためのプロジェクト。

 GoogleでGearsプロジェクトに取り組んでいるプログラマーのAaron Boodman氏は,米国時間6月10日に行われたインタビューの中で,「今日現在,Gears for Firefox 3はすべてのユーザーが利用可能だ」とした上で,「この件を今日か明日にでも発表したい考えだ」と付け加えた。

 実際,Google Gearsのコードサイトには,バージョン0.3でFirefox 3をサポートする旨の記載がある。Firefox 3自体は6月中に発表される予定で,現在はリリース候補第2版(RC2)の段階だ。

 Googleは,ウェブプログラミングをさらに向上させる手段として,Gears(旧称Google Gears)の開発に取り組んでいる。Gearsは,「Google Docs」や「Gmail」といったウェブアプリケーションで実証されているクラウドコンピューティングモデルの実現の鍵を握る。

 Googleは,Gears向けに開発された各種機能が,最終的に,ウェブページを記述するための標準的なマークアップ言語であるHTMLに組み込まれることを期待している。すでにいくつかの成功例がある。例えば,Gearsの初期版でリリースされたオフラインページアクセスや内部データベース技術がそれだ。これらの技術は,現在開発中のHTML 5仕様に組み込まれるよう取り組みが進んでいる。

 オープンソースプロジェクトのGearsは,すでにFirefox 2と「Internet Explorer(IE)」をサポートしている。現在Googleは,Appleの「Safari」ブラウザの1バージョンのサポートに向け懸命に取り組んでいる。また「Opera」も,同社独自のデスクトップブラウザやモバイルブラウザへのサポート拡大を図っている。

 GoogleのGears担当バイスプレジデント,Sundar Pichai氏は,「われわれは,(Gearsを)すべての主要ブラウザ,主要プラットフォーム上で利用可能にする計画だ」と語った。Pichai氏は,Gearsのほかに「iGoogle」「Google Desktop」「Gadgets」といった製品も担当している。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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