Adobe Systemsは米国時間3月31日,Linux向け「Adobe Integrated Runtime」(AIR)のアルファ版をリリースし,同時にLinux Foundationに加盟したことを明らかにした。

 AIRは,オンラインでもオフラインでも利用できるWebアプリケーションを作成,実行するためのブラウザ向けプラグインだ。2008年2月下旬にリリースされたばかりの「AIR 1.0」には,Windows版とMac OS版がある。Adobeはすでに,AIRをLinuxとモバイル機器に移植する計画があることを明らかにしていた。

 Linux版AIRのリリースに合わせて,Adobeは,Linux用「Adobe Flex Builder 3」にアップデートを加えたアルファ版も発表した。両ツールの正式版は,2008年後半には完成し,Adobe Labsから無料でダウンロード入手できるようになる予定だ。

 Adobeはさらに,Linux上でのリッチインターネットアプリケーション(RIA)の開発促進を支援するため,Linux Foundationに加盟したことを発表した。デスクトップ環境におけるLinuxベースのソフトウェアに対して,Adobeはこれまで限定的なサポートしか提供してこなかったが,今後は取り組みを強化することになる。

 Googleは,オープンソース技術「Wine」を使ってLinux版「Photoshop」やその他の「Creative Suite(CS)」ソフトウェアを開発しているCodeWeaversのプログラマーに,資金提供をしている。

 総じて,Adobeはオープンソースソフトウェアとの連携の強化を目指してきた。同社は,「Flex」のようなオープンソースの開発ツールを提供しているほか,Mozilla Foundationにはウェブブラウザ「Firefox」に組み込むためのスクリプティングエンジンを寄贈している。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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