アイルランド,ダブリン発--一部の新聞は,Appleの「iPhone」について「1200ユーロの携帯電話」と報じている。

 Appleがアイルランドで,現地時間3月14日にiPhoneを発売する。しかし,販売価格,特に月額サービス料込みの価格は驚異的な高さだ。

 現地では,8Gバイトモデルが399ユーロ(付加価値税込み),16Gバイトモデルは499ユーロで販売される。しかも,ユーザーはそれらに加え,携帯電話事業者O2が提供する月額45ユーロのサービスに最低18カ月間加入する必要がある。ところで,この45ユーロという月額料金はあくまで最低料金で,通話時間が175分間,テキストメッセージ数が100件を超えると価格は上昇し始める。

 結局,初期費用の総額は8Gバイトモデルが1209ユーロ,16Gバイトモデルは1309ユーロとなる。しかも,iPhoneのネットワークは,他の多くの携帯電話のそれよりも古く,通信速度も遅い。

 最近,対ユーロ安が進む米国ドルに換算すると,8Gバイトモデルの価格はおよそ600ドル,16Gバイトモデルはおよそ760ドルに相当する。さらにサービス料込みとなると,8Gバイトモデルの場合で1834ドルにもなる。隣の英国では,16Gバイトモデルのハードウェアのみの価格は,アイルランドに比べおよそ100ドルも安い。

 これほどの法外な価格にも関わらず,現地の人々のiPhoneに対する関心は高いようだ。ゴールウェイに拠点を置く映像ダウンロードサービス会社PortoMediaの最高経営責任者(CEO),Chris Armstrong氏はiPhoneと同じキーボードを搭載するiPod Touchを気に入っている。ホステルの宿泊予約ポータルサイトHostelworldのCEO,Ray Nolan氏も同様だ。先週開催されたIrish Software Associationの年次カンファレンスでは,上記の2人以外にもiPod Touchを持っている人を2~3人見かけた。

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