9月23日,飛騨古川へ遊びに行った。飛騨古川は私の住んでいる富山県高岡市から,41号線経由で80数キロの距離にある。全線開通した高山線で行けば,のんびりと景色を眺めながら行けるのだが,本数が少なく猪谷駅で乗り換えに時間がかかるので車で行った。

 やわやわ走り(富山弁解説 やわやわ:ゆっくりとの意),2時間かけて飛騨古川駅裏の無料パーキングに車を止めた。小さな町なので,歩いて回っても苦にならない。駐車場が無料だと,時間を気にしなくていいので助かる。

 白壁の土蔵が続き,瀬戸川に鯉が泳ぐ。土蔵だけでなく,ごく普通の民家も川沿いにある。きれいな川を見ていると「昔は川でスイカを冷やしていたなあ」と川のある生活の良さを思い出した。

 和ろうそく屋さんがあった。見覚えないですか? この写真じゃわからないですよね。NHKの朝ドラ『さくら』で,主人公さくらが下宿したろうそく屋さんである。七代目のご主人の流ちょうな説明付きで,和ろうそくの作成過程を見学することができる。

 ボッ,ボッと燃えるろうそくの炎が,スッーとした炎に変わるという説明を伺いながら,子供の頃に見たお寺で大きなろうそくが燃えている情景を思い出した。懐かしさが味わえる町だ。

 さて,味わうと言えば,なんといっても蕎麦である。蕎麦正なかやのそばはすごい。「塩で少し食べてから,つゆで食べてみてください」と言われるので,塩を軽く振りかけて一口,次に塩の残っているところに生わさびをのっけて二口食べた。わさびと少しの塩の組み合わせが一番おいしく感じられた。

 接客も丁寧で,こんどは誰かを連れて行きたいと思える店である。

 軒下には「雲」がある。白い模様で誰が作ったものかわかるらしい。大和朝廷の時代から受け継がれている木工の技術は飛騨の匠文化館で見ることができる。

 飛騨の匠文化館では,千鳥格子をはじめとする木組みをパズルのようにばらして,組み立ててみることができる。種類が多いので,時間をかけて遊ぶと楽しいだろう。建物にも釘を使っていないので,パズルのように分解できるはずだ。ふざけて,柱をコンコンとたたいてみたら,娘が慌てて止めた。

 有名な喫茶店で,娘が頼んだメロンパンを横取りしながら,アイスコーヒーを飲むと普通のアイスコーヒーよりも香ばしい。途中で立ち寄ったパン屋で買ったバゲットもいつも食べているものも焦げ目が多く,皮が香ばしいのである。

 思えば飛騨の名物はたまりせんべい,朴葉みそ,みたらしだんごと香ばしいものばかりである。アイスコーヒーやバゲットが香ばしいのもそんな伝統的な食文化の影響なのかもしれない。
 
 こんなMindStormsもこうしろうも出ない日記を「果たして編集長は掲載してくれるだろうか」と心配しながら書いていたら,ある人からメールが届いた。

 この日記でもなんどか紹介した「レゴのしくみで遊ぶ本」の著者五十川芳仁さんからだった。この本は次男かずがよく参考にしていた本で,かずが全然レゴにさわらなくなった今でも大事にしている。たまに引っ張り出して眺めていると楽しい気持ちになるのだ。
 
 メールの内容は「LEGO Technic 虎の巻」というPDF形式でダウンロード可能な本を出したという案内だった。

 サンプルを眺めてから,ダウンロードしてみた。五十川さんの作られるものは,もちろんモデルも優れているのだが,なんといってもカラフルなのである。同じ色のパーツで作ると画像にしたらわかりにくくなるのだが,いろいろな色の組み合わせで作られているのでわかりやすいのである。我が家にもたくさんのレゴがあるが,これだけカラフルにするには,どれだけ多くのレゴのパーツを持っておられるのだろうと感心する。

 おっと,本の代金1000円を振り込みにいかなくっちゃ。