RoboDesignerの基本セットRDS-X01に付いている明るい/暗いを感知するIRセンサーは,そのままではパッシブセンサーとして機能する。しかし,付属の赤外線発光ダイオード(LED)を取り付けることで,自ら光を発するアクティブセンサーに変更できる。

 RoboDesignerのほとんどの部品はドライバ一本で組み立てられるのだが,LEDだけはハンダ付けをしなくてはならない。  仕事帰りに,DIYの店によってハンダゴテを買う。

 ネットで調べるとgootの製品を薦めるページが多かったのでgootのハンダゴテとコテ先クリーナーを買った。実は筆者,文学部仏文科出身という根っからの文系人間なので,ソフトウエア開発は一応20年あまりの経験があるのだが,電気や電子はまったくの素人だ。子供の頃に,ハンダ付けをした記憶があるだけなので,同じく未経験のかずと一緒に練習することにした。中学では技術の選択授業でハンダ付けを教えてくれるらしいが,まだ一年生のかずは「ハンダ付けやとかできるかな」と逃げ腰だ。

 まずは大きなもので練習と,私が電気のコードをハンダでつないでみた。片方にあらかじめハンダを付け,テープで固定してハンダを溶かし,もう一方のコードとつなぐ。

 続いて,かずも試してみる。「ハンダゴテは,300度から400度になるから,気つけんなんあかんがいぞ」と脅かし過ぎたせいか,どこかぎこちない。おっかなびっくり作業している。

 下が私のつないだコードで上がかずのものだ。どっちもゴテゴテしているが,かずのは長くコテをあてすぎたのか黒くこげているところがあった。十分な温度にコテをあたためてから,さっとハンダ付けしなくてはいけない。これがなかなか難しい。経験を積まないと,うまくできるようにならないのであろうが,アクティブセンサーにしてしまわないことには黒い線をたどって走るライントレーサーなどのロボットが作れない。思い切ってLEDのハンダ付けを始める。RDS-X01にはIRセンサーとLEDが2セット付属しているので,1個失敗しても2個目があると思い切れる。

 あまりにも細かいので,思わず100円均一で買った老眼鏡を持ち出した。気持ちは若いのだが,近頃は近くも遠くも見えにくい。LEDの足を折り曲げて基盤のLEDとプリントされている上の箇所にハンダ付けする。Lの上のハンダはうまく付いたが,Dの上のハンダは大きくなりすぎた。上の図と比べてもらうとわかりやすいが,アクティブセンサーにするには,さらにJ1の部分をつなぐようにとマニュアルに指示がある。ここはかずがハンダ付けをしたが,やはり少し黒く焼け焦げた。  本当にこれでいいのか少し不安なのだが,あとはうまくつながっていることを祈るしかない。