福岡のジャパンロボテックから,RoboDesigner(ロボデザイナー)というロボット作成キットが発売されているのをご存知だろうか? 2004年6月に発表されたのだが,なかなか発売されず,ときおりWebサイトをチェックしていたら,メールでオーダーできるようになっていたので,8月19日に基本セットのRDS-X01を注文した。人気があって生産が追いつかないのか,手元に届いたのは9月3日だった。

 LEGO MindStormsとの大きな違いは,まず値段。MindStormsが3万円近くするのにRoboDesignerは約1万円と求めやすい。MindStormsは本体のRCXやセンサ,モーターなどがすべてレゴの部品として作られているので,ブロックをつなぐだけでロボットを作成することができる。それに対し,RoboDesignerではコントロールボードやセンサなどの部品はむき出しで,ビスとナットでロボットを組み立ていく。箱には14+(14歳以上)とプリントしてあるが,中学生以上なら,自力で組み立てられそうな感じだ。

 ロボットのプログラム開発環境は,JavaVMで動作するTicollaというソフトウエアだ。メニュー等が英語のままで,日本語対応していない点が残念だが,中学生には英語の勉強になっていいかもしれない。

 9月4日
 PDFの説明書に従いテストロボットを作ってみる。

 まずは,簡単なタイヤからはじめる。この辺はプラモデル感覚だ。子供たちが皆,出かけていたので,一人で童心に戻って遊ぶ。

タイヤの組み立て完了。

次は,キャリアを組み立てる。

 パーツ数は,MindStormsに比べるとずっと少ないが,ロボットの目的に応じて,キャリアの高さを変更できるようになっている。

 次は,タッチセンサ。タッチセンサとIRセンサ(赤外線センサ)は2個ずつ付属している。右側の部品を組み立てると左のタッチセンサが出来上がる。+ドライバが一本あれば,簡単に組み立てることができる。

 9月5日
 昨晩からの強めの雨で,運動会が延期なったかずと一緒に組み立てを続ける。運動会は「見に来るな!」というかずは中学1年生,そんなお年頃なのだろう。こうしろうは中学3年のときに,「見に来てもいいよ」と言った。

 配線はパソコン自作に近い。コネクタには切り欠きが付いているので,向きを間違えることはない。モーターのリード線はねじで固定する。コントロールボードに接続されているのは,左下からIRセンサ,タッチセンサ,左上がRS232C通信ボード,RS232Cでパソコンと通信するのであるが,近頃のノートPCにはRS232Cポートがないことが多いので,RS232C/USB変換ケーブルを別途用意しなければならない。右がギヤボックスだ。

 これらのパーツをプレートにビス止めしていく。表にコントロールボード,センサ類,通信ボード,電池ボックス,そして裏にギヤボックス,キャスタを付けるので,ビスを打つ順番を間違えてはいけない(実は最初,プレートを2枚使うのだと勘違いしていた)。

 ギヤボックスをビス止めするのが難しく「一旦,休憩」と,台所で妻がお好み焼きを作っているのを手伝った。様子を見に2階に戻ってきたら,かずが,むきになってやっていた。

 昼食後,私もむきになって,上記の画像の状態まで組み立てた。プラモデルとパソコン自作の中間みたいで,MindStormsとは違ったおもしろさがある。

 注意しなくてはいけないのは,MindStormsのように「おもちゃ」として完成してはいないので,電池ボックスの配線で+,-を間違えると破損するかもしれないとか,コントロールボードの配線パターン面が他のパーツのビスなどに触れるとショートするといった危険性があることだ。逆に,それが適度な緊張感になって,退屈せずにロボット製作を続けることができる。

 次回は,RS232C/USB変換ケーブルと単二電池を四本用意して,プログラムを作り,ロボットを動かしてみよう。