以前から「欲しい,欲しい」と思いながらも,買いあぐねていたものがある。それはPDA(Personal Digital Assistants)だ。入力が,ちまちましていて,スマートでない私のようなおじさん世代には向かないというか,使い続けられないのでは,と思っていた。また価格も2万円~6万円ぐらいで衝動買いには,ちょっと高い。また,PDA はOSの違う機種が,各メーカーから発売されており凌ぎを削っている。パソコンのように「勝ち馬はWindows」と明確ではないので,どれにしようか迷っていた。Windows CE搭載のPocketPCだと組み込み機器用のVB,eMbedded VisualBasicで手軽にプログラムを自作できるメリットがある。
 でもLinuxを搭載したシャープのZaurus,いわゆるリナザウもいいなあと迷ったが,結局PalmOS搭載のSONY クリエ PEG-TH55にした。31万画素ではあるが,デジカメが付いており,ボイスレコーダー機能もある。打ち合わせや取材(実はまだ,やったことはないが)の記録に使おうと,総額表示移行前の3月末に消費税サービスの量販店で,39,800円で注文した。手に入ったのは,ほぼ予想通り3週間後の4月の中旬であった。

 カメラは背面に付いている。本体が薄いので,デジカメというよりもケータイで写真を撮るような感覚だ。カメラの上には,ジョグダイヤルも付いており,左右のボタンで,アプリを操作できる。

 ボイスレコーダーはメモリーステッィクに録音できるので,容量の大きいものを用意すれば,長時間録音が可能だ。

 これがメニュー画面というか,アプリケーションランチャーだ。PEG-TH55には無線LANが搭載されており,NetFrontというブラウザでWebページにアクセスできる。見えにくいが,FlashPlayerも組み込まれているので,Flashムービーの再生も可能である。

 文字入力は手書き文字をそのまま認識するデクマ手書き入力と,下記画像のGraffiti2(標準入力)が用意されている。元々,字が汚いのでゆっくり丁寧に書かないといけないデクマ手書き入力は早々にパスした。

 Graffiti2では画面下部の黒い領域にアルファベットで手書きするか,仮想キーボードを開いて,スタイラスペンでクリックして,漢字に変換する。Graffiti2の手書き認識には独自な書き方があり,慣れると速いかもしれないが,慣れていないので,むかーし,むかし,パンチカードに穿孔機で穴を開け,プログラムを作成していたころに指一本でパンチしていたように(ブラインドタッチどころか,手書きのプログラムを専門のパンチャーが入力してくれる時代だったので,指一本しか使えなかったのだ),スタイラスペンをキーボード上に走らせている。パンチカードは,このPDAよりも大きな面積の厚紙だったのに,プログラムを1行(80桁)しか記録できなかった。隔世の感があるが,やはり一本足(指)打法は遅くてイライラする。昨晩も原稿のネタを思いついたので,メモを取ろうとしたのだが,スイッチを入れてすぐに書き始められて便利だなと喜んでいたのはつかの間で,色々書いているうちに「パソコンの方が速かった」と後悔しはじめた。慣れれば,もう少しなんとかなりそうな気はするが。

 もう一つ,懐かしい感じがしたのはATOK。日本語変換システムにATOKを選択すると,変換した内容を記憶し,入力時に予測して表示してくれる。ケータイとかPDAでジャストシステムは頑張っていたのだ。

 スケジューラはハードウエア・スイッチで,表示を日,週,月,年と切り替えられるので便利だ。このあたりはパソコンにはない強みである。本当に急ぐときは手書きメモでなぐり書きもできる。これらの機能はCLIEオーガナイザーとして統合されており,予定表に画像,音声,手書きメモを貼り付けることが可能だ。もちろん,予定やメモはHotSync機能でパソコンと連携できる。

 CLIE Mailというメーラーも用意されており,英和・和英辞書もそれなりに付属している。MP3の再生が可能で,電卓機能もあるが,ケータイのそれに負けてるんじゃないかなどと,まだまだ紹介しなければいけないことはあるのだが,次は,PalmOSで動くプログラムの開発環境について調べてみたい。赤外線ポートもついているので,MindStormsのリモコンにもできるかもしれない。そんなプログラムが作成できたら,また報告したいと思います。

 こうしろうもかずも出てこない日記になってしまいました。一度,製品レビューを書いてみたかったのです。ゆるしてね,ボツにしないでね。編集長!

(はい,ご覧の通りボツにはしませんでした。まあ,GW明けだし,たまにはいいですよね)