かずがあまりにも熱心にMindStormsをするので,専用のパソコンが欲しくなった。しかし,先立つものがないのに加え,MindStromsのRIS(Robotics Invention System)やVISION COMMANDのソフトウエアはWindowsXP上で動作しない。そこで中古のノートパソコンを探すことにした。ビッターズと楽天フリマのオークションに参加する。私とこうしろうで「富士通,NEC,IBMもいいな。日立とか三菱だと出物があるな」と物色するのだが,予算を3万円とケチったのでオークションに参加しても,なかなか落札できない。
3日目と言うか,落札時間が夜中の物件が多いので3晩目に,富士通LIFEBOOK FMV-6333NU4/X Pentium2 333MHz,メモリ64MB,HDD 4.3GB,13.3インチTFT(XGA)を29,500円で落札することができた。
3月20日 LIFEBOOKが宅配便で送られてきた。春休み前で帰宅の早いこうしろうがOSのセットアップ作業をしていた。8時頃帰ったら「画面がVGA(640×480)にしかならん。音も出ない」と情けない声で言う。相当苦しんだようだ。くしゃくしゃな頭がそれを証明していた。最近,パソコンそのものについてはこうしろうの方が詳しいことが多いので正直「ヤベッ」と思った。送られてきたのはPC本体とACアダプタ,電源ケーブルだけだ。新品の時は,きっとCDかFDでディスプレイ・アダプタとサウンド・ドライバが付属していたのだろう。これが中古のつらいところか。付属のソフトやマニュアルがそろっている場合は値段が高い。
富士通のサイトでディスプレイ・アダプタとサウンド・ドライバがダウンロードできないか探す。こうしろうも探したらしいが「ピッタリのものがなかった」と言う。「いや,ピッタリじゃなくてもいいんだ。Windows98SEをインストールしたけど,Windows98やそれもなければWindows95用ドライバでも試してみればいいんだから」と探し続けるが1999年のモデルなので,なかなか見つからない。何とか見つかり,まともな解像度で画面が表示され,意外にクリアなサウンドでWindowsが起動するようになった時は11時を回っていた。「古いことは,俺の方が詳しいや」と内心ほっとした父であった。
LIFEBOOKの良いところは,角ばったデザインからも伺える頑丈さだ。かずが多少,乱暴に扱っても壊れそうにないのである。
3月21日 かずはこの新しい1999年製のノートPCでVISION COMMANDを動かし,簡単なプログラム作って「いいねえ」とわかったようなことを言った。
「これに名前付けんといかんな,何にしよう」と言う父に誰も何も答えてはくれない。この頃,こんなことが多い。「マインド君にしようかな」などとぶつぶつ言っていると,かずに冷たく「すれば」とあしらわれる。妻が『まいどはや』にちなんで『まいんどはや君』にすればと助け舟を出してくれたので「それ」と即決した(富山弁解説 まいどはや:こんにちはと毎度どうもを合成したような意味の言葉)。やはり,妻とは共白髪(ともしらが)である。
休日になると,かずは毎度,毎度「マインドストームできるけ?」と聞いてくるのでピッタリのネーミングなのだが,『まいんどはや君』はちょっと言い難い。
P.S. この日記の本来の主役であるこうしろうは今,矢沢久雄著,日経ソフトウエア監修の近頃稀にみるベストセラー書『プログラムはなぜ動くのか』を読んでいる。「情報処理試験の勉強みたいけど面白い」というのが,もうすぐ中三になる彼の感想である。
第120話 命名まいんどはや君
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