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第81話 ミリ秒は何秒?でつまずく

2002/02/25

 子供というものは,物覚えが速いものである。いや,基本情報処理技術者試験に向け分厚い参考書と格闘しているこうしろうのことではない。ギヤ比がどうしたとMindStormsでしょっちゅう何か作っているかずのことでもない。ほのちゃん3才,もうすぐ幼稚園のことである。ほのがブラウザを操作してぽぽちゃんドットコムやアンパンマンのページでぬり絵をして遊んでいることは以前にも紹介したが,最近また一段と腕を上げたらしい。



 なんと自分でパソコンの電源を入れ,Windowsが立ち上がるとブラウザを操作してお気に入りの中から適当にサイトを選んでしばらく遊び, 自力でWindowsを終了する,らしい。「らしい」というのは,実際に終了させるところを見たわけではないからだが,ほのがパソコンで遊んでいた後,再びパソコンを立ち上げても特に障害がないのである。Windowsが正常に終了しなかったといってスキャンディスクが動き出すことがない。みんなで「ひぇー」と驚いている。こうしろうやかずが「ほのちゃん,すごい!」と誉めると自慢らしい顔をしている。どうも誰かが操作する様子を見て勝手に覚えてしまったようである。ほのちゃんにとってパソコンはテレビや冷蔵庫のようなごく当たり前の道具なのである。この子が大人になる頃は,どんな時代になっているのだろうか…。

 さて,こうしろうの基本情報技術者試験に向けた勉強はハードウェア関連知識に進んでいる。回路,情報素子,プロセッサそして磁気ディスクと問題集をこなしていく。意外とこのあたりは簡単そうなのだ。「成長したのかな」と思ったりもしたが,この人元々パソコンおたくなのでこの辺の知識は以前から少し持っていたようだ。

2月10日 こうしろうが迷ったというか,勘で答えたらあっていたという問題がこれである。

磁気ディスクの1トラックを読み込み,主記憶に転送し終わるまでのアクセス時間は何ミリ秒か?

   磁気ディスクの性能は以下の通り。
   平均位置決め時間    20ミリ秒(20ms)
   平均回転待ち時間    10ミリ秒(10ms)
   1トラック当たりの記憶容量  150kバイト
   回転速度        3,000回転/分

 今回は磁気ディスクの構造から話を始める。金属の円盤が何層にも重なり,それぞれの円盤に読み書き兼用の磁気ヘッドが付いている。円盤にはトラックがたくさんあり,トラックは複数のブロックに分割される。これが磁気ディスクの構造だ。わかりにくいでしょ。もっと,ぶっちゃけたイメージで説明すると,レコード盤が少しの隙間をあけて何枚も重なっており,それぞれに針が付いているのである。溝一本がトラックに相当する。

 ここまで説明してから気付いたのだが,この磁気ディスクのイメージはずっと以前から私の頭の中に焼き付いていたものである。残念なことに私の記憶が新しいイメージに入れ替わる前に,レコード盤自体が世の中から消えてしまった。レコード盤にたとえてもレコードを知らない世代の人には,ピンとくるはずがない。 

 平均位置決め時間(平均シーク時間)とは,目的のトラックまで磁気ヘッドが移動する時間のことである。平均回転待ち時間(平均サーチ時間)はトラック上の読み出すべきブロックまでの移動時間である。

 この問題の場合,1トラック当たりの記憶容量は答えに関係ない。また一般的に,主記憶に書き込むスピードは磁気ディスクとは比較にならないほど速いので,主記憶への転送時間は考慮する必要がない。

 1回転に要する時間を求め,それに平均位置決め時間と平均回転待ち時間を足せば良いのである。こうしろうがわからなかったのは,ミリ秒という単位である。ミリ秒=1/100秒なのか,ミリ秒=1/1000秒なのか確信が持てなかったそうである。1/1000秒とわかっていれば,1回転に要する時間は60,000(=1分) ÷ 3,000 で20ミリ秒だとわかる。それに,平均位置決め時間(20ミリ秒)と平均回転待ち時間(10ミリ秒)を足せば,答えは簡単に求まる。

 1ミリメートルは1/1000メートルだから,1ミリ秒イコール1/1000秒なのは『当たり前だのクラッカー』である。でも,不思議と迷っちゃうポイントなんだよな,これが。

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