whois(フーイズ)は、ドメイン名、IPアドレスといった、インターネット資源に関する情報を検索できるサービス。インターネット関連のトラブルが発生したときなどに使える。例えば、特定のIPアドレスから不審なパケットが流れてきた場合に、whoisを引けばそのIPアドレスの管理者がわかる。これが問題解決の糸口になることがある。

 whoisサービスは、ドメイン名などのデータベースを維持・管理する「レジストリー」、企業などの申請を受けてドメイン名の登録を担う「レジストラー」といった組織が提供している。IPアドレスを割り当てられた企業の管理者や、ドメイン名を取得した企業とその登録担当者などの情報は、レジストリーやレジストラー経由でwhoisのデータベースに保存される仕組みになっている。

 登録情報を調べたいユーザーは、インターネット越しにこのデータベースにアクセスし、ドメイン名からIPアドレスとその登録担当者の情報を調べる。逆にIPアドレスから検索することも可能だ。

 日本では、日本レジストリサービス(JPRS)が「jp」ドメイン名に関する情報をまとめたwhoisを提供している。また日本ネットワークインフォメーションセンター(JPNIC)が、同組織が管理するIPv4/IPv6アドレス、AS(Autonomous System)番号の割り振り/割り当て情報のwhoisを公開している。例えば、JPRSのwhoisサービスで検索すると、ドメイン名を登録した企業や登録担当者が、JPNICのwhoisを引くとIPアドレスの管理者がわかる。

 なお、日本以外で割り当てられたIPアドレスやドメイン名の情報に関しては、その地域の管理組織がwhoisサービスを提供する。例えば北米地域のIPv4/IPv6アドレスの割り振り/割り当て情報は、北米地域の地域インターネットレジストリーであるARIN(エーリン)が提供する。

図●whoisサービスの例
図●whoisサービスの例
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