Linuxのシステム起動時における初期化の仕組み(初期化プロセス)です。2011年5月24日にリリースされたFedora 15などで採用されています。

 Linuxでは当初「SysVinit」という、システム起動時の初期化プロセスが採用されていました。その後、イベント駆動型の初期化プロセス「Upstart」が採用されるようになり、初期化を並行実行するなど、かなりの高速化が図られました。

 ただし、Upstartでは初期化時の依存関係を定義する必要があります。その 依存関係の連鎖によって、不要なプログラムを起動してしまう欠点がありました。

 systemdは、そのプログラムが必要か否かを、ソケットの利用やアプリケーション同士のやり取りを行うバス「D-Bus」上のメッセージなどで判断し、必要に応じて起動することが可能になりました。これによって、無駄なプログラムを起動せずに済むため、Upstartよりも高速になっています。