Linuxパソコンの処理性能を測定するためのソフトウエア。CPUの演算性能、アプリケーション実行時の処理性能、2次元や3次元のグラフィックス処理性能を測定できる。マルチコアプロセッサにも対応しているため、コア数の違いによるパフォーマンスを評価することも可能である。

 1983年1月、オーストラリアのモナッシュ大学で開発された。1989年に米国のコンピュータ雑誌「BYTE」が採用したことで広く知られるようになった。もともとはUNIXシステムのパフォーマンスを測定するためのツールであったが、1992年ころ、Linux向けに移植された。

 パフォーマンスを表す数値は、「George」と呼ばれるUNIXシステム「SPARCstation 20-61」の処理性能を基準にしている。SPARCstation 20-61の処理性能が「10」で、測定したLinuxパソコンの処理性能が「520」だった場合、「52倍高速である」と評価できる数値を結果として出力する。

 実行するテスト項目は。整数演算、倍精度浮動小数点演算、パイプ処理、プロセス生成、実行関数の処理、ファイルの入出力やコピー、シェルスクリプトの実行、Cコンパイラのスループットなど、約40個ある。デフォルトでは12項目のパフォーマンスを測定し、個別の結果とそれらを総合的に評価した指標を出力する。