<b>写真 Jolicoludのデスクトップ</b>
<b>写真 Jolicoludのデスクトップ</b>
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 Ubuntuをベースにしたネットブック向けのディストリビューション。フランスのJolicloud社が開発した。2010年12月に「Jolicloud 1.1」を正式版としてリリースした。バージョン1.1はUbuntu 10.04がベースになっていて、Linuxカーネル 2.6.35.4を実装している。

 デスクトップ環境はHTML5をベースに構築されている。デスクトップ上には各種クラウドサービスへのリンクが、アイコン表示で並んでいる。デフォルトで「Facebook」「Twitter」「Gmail」「YouTube」などを利用できる。これらのアイコンをクリックするとWebブラウザの「Chromium」が画面いっぱいに起動し、選択したクラウドサービスに接続される。

 クラウドとの連携を指向している。利用に当たっては、同社が提供するクラウドサービス「My Jolicloud」のアカウントを取得する必要がある。My Jolicloudのアカウントがそのまま、Jolicloudのログイン画面で入力するユーザーIDとなる。インターネットに接続した状態でJolicloudにログインすると、自動的にMy Jolicloudでユーザー認証される。

 My Jolicloudは、Joliclooudのデスクトップ環境をサーバーに保存しておくサービスである。Chromeブラウザを使ってMy Joliclooudにアクセスすると、Joliclooudと同じデスクトップ環境をブラウザ上に表示し、利用することができる。Jolicloudのデスクトップ環境に変更を加えると自動的にMy Joliclooudサーバーと同期されるため、常に最新の状態がサーバー上に保存される。

 ローカルのパソコンにアプリケーションをインストールすることも可能である。ただし、インストールしたアプリケーションはローカルのJolicloudパソコンでしか利用できない。デスクトップ環境のアイコンは、My Jolicloudサーバーにも反映され、Chromeブラウザにも表示できるが、実行することはできない。

 2月にリリースされた「Jolicloud 1.1.1」では、米NVIDIA社の「RIVA TNT」「同 TNT2」「Vanta」「Aladdin」といった旧世代のグラフィック製品をサポートした。10年以上前の古いパソコンでも利用可能になった。