IEEE802.3baで40Gまたは100Gビット/秒の速度を実現する仕組み
IEEE802.3baで40Gまたは100Gビット/秒の速度を実現する仕組み
[画像のクリックで拡大表示]

 IEEE802.3baは、40Gビット/秒または100Gビット/秒の伝送速度に対応するイーサネット(40GE /100GE)の規格のこと。IEEE(米国電気電子技術者協会)が2010年6月21日に承認したばかりの新規格である。主なネットワーク機器ベンダーの多くはこの規格に対応する40GE/100GEの製品の準備を進めており、一部は早くも販売されている。

 IEEE802.3baには8種類の規格がある。40GEは (1)40GBASE-KR4、(2)40GBASE-CR4、(3)40GBASE-SR4、(4)40GBASE-LR4の4種類、100GEは(5)100GBASE-CR10、(6)100GBASE-SR10、(7)100GBASE-LR4、(8)100GBASE-ER4──の4種類である。サービス事業者のバックボーン、データセンター内など様々な接続形態に対応するためだ。

 最も短距離(1m)の40BASE-KR4は40GEだけ、最も長距離(40km)の100GBASE-ER4は100GEだけだが、あとは40GEと100GEの両方で定義されている。タイプ名は、最初の数字とGの部分がデータ伝送レート、その後の「BASE-」に続く1文字は伝送媒体の種類、次の1文字はコーデックの種類である。そして最後の数字は媒体トランシーバーの数だ。例えば「40BASE-SR4」は、伝送速度が40Gビット/秒、伝送媒体に4芯の光ファイバーを格納するリボンファイバーを使う規格となる。

 IEEE802.3baでは4芯または10芯の光ファイバーを使ってパラレル伝送を実現する。具体的にはデータストリームから、ある単位のビットをひとまとまりにして複数の“レーン”に分け、並行して送る(図)。この方法は、これまで標準化してきたイーサネット規格と比べて、40GE/100GEイーサネットにおける大きな変更点だという。

■変更履歴
掲載当初、本文冒頭に「IEEE802.11ba」とありましたが、正しくは「IEEE802.3ba」です。お詫びして訂正します。本文は修正済みです。 [2010/08/25 13:10]