Windows向けに作成された無線LANカードのドライバソフトをLinuxで利用できるようにするソフトウエア。WindowsカーネルのAPIとNDIS(Network Driver Interface Specificatio)APIをLinuxカーネルに組み込む。同様なソフトとしてGUIベースの「NDISGTK」と「NDISCONFIG」がある。

 Ubunutであれば「apt-get」コマンド、Fedoraなら「yum」コマンドでインストールできる。Ubuntuの場合は、次のように実行する(以下の文中に出てくるコマンドはすべてUbuntuで実行することを想定している)。

$ sudo apt-get install ndiswrapper-common ndiswrapper-utils-1.9

 NdisWrapperは、無線LANカードがNDIS規格に準拠している場合に限って利用できる。利用するには、最初に無線LANチップの種別(メーカー名と型番)を調べる。方法は、製品メーカーのサイトを参照するか、「lspci」コマンドを実行する。USB機器の時は「lsusb」コマンドを使う。

$ lspci

 次に、Windows用のデバイスドライバ(拡張子が「.inf」のファイル)を入手する。該当するチップメーカーのサイトからダウンロードする。注意が必要なのは、必ずWindows XP対応のドライバーを使うこと。Windows Vista/7対応のドライバーは認識しない。

 デバイスドライバをダウンロードしたら、NdisWrapperを使ってダウンロードしたファイルを登録する。

$ ndiswrapper -i [デバイスドライバのファイルのパス]

 正常に登録できたどうかを、次のコマンドを実行して確認する。

$ ndiswrapper -l

 最後に、登録したデバイスドライバを有効にするため、カーネルに組み込む。

$ sudo /sbin/modprobe ndiswrapper