図 2010年4月以降に発表されたモバイルルーター。左上から(1)b-mobile WiFi 、(2)MiFi 2372、(3)光ポータブル、(4)ポータブルWi-Fi 、(5)Egg iWWR-1000J、(6)URoad-7000。
図 2010年4月以降に発表されたモバイルルーター。左上から(1)b-mobile WiFi 、(2)MiFi 2372、(3)光ポータブル、(4)ポータブルWi-Fi 、(5)Egg iWWR-1000J、(6)URoad-7000。
[画像のクリックで拡大表示]

 モバイルルーターとは、インターネットとの接続には第3世代携帯電話などの無線通信技術を使い、LAN側はIEEE802.11の無線LANで接続するルーターである。「モバイル無線LANルーター」や「WiFiルーター」などとも呼ばれる。ルーター内に通信モジュールを内蔵し、バッテリーで駆動するものが多い。小型・軽量であるため、手軽にバックやポケットに入れて持ち運べる。イー・モバイルが2009年11月に発売した「Pocket WiFi」で一躍有名になった。

 モバイルルーターが注目され始めた理由の一つは、無線LAN機能を搭載したポータブル型デバイスの種類が増え、これらをインターネットにつなぐニーズが高まってきたため。ノートパソコンであればUSB接続型の通信モジュールを挿せばよいが、iPod Touchやゲーム機などのように無線LANは使えてもUSBポートを持たない機器は多数ある。こうした機器を接続する用途にもモバイルルーターは向いている。

 2010年4月以降に発表されたモバイルルーターは6製品(図)。インターネット側の無線通信にW-CDMA(3G)/HSDPA(3.5G)などの携帯電話を使うかモバイルWiMAXを使うかで2種類に大別できる。3G/3.5Gを使うのは、日本通信の「b-mobile WiFi」、a2networkなどが販売する「MiFi 2372」、NTT東日本の「光ポータブル」、バッファローの「ポータブルWi-Fi」の4製品。ソフトアンドハードの「Egg iWWR-1000J」とシンセイコーポレーションの「URoad-7000」は、モバイルWiMAXで接続する。