BCP(事業継続計画)を継続的に見直したり訓練したりできているかを第三者機関が監査して認証する制度。2009年夏からの運用を目指している。
冬の季節はインフルエンザに対する備えが欠かせません。鳥インフルエンザウイルスの変異による「新型インフルエンザ」流行の懸念が高まっています。新型インフルエンザが流行すると、ワクチン不足が懸念されます。備えあえれば憂いなしということわざがあるように、企業も十分に対策を施さなくてはなりません。
備えの重要性は地震や洪水などについても同様です。有事を事前に想定して事業をどう継続するのか対応策をまとめたBCP(事業継続計画)の重要性が増しています。
そこで、BCPに関して第三者機関による監査と認証の新制度を作る動きがあります。
経済産業省と総務省が所管する日本情報処理開発協会(JIPDEC)が2009年8月にも本格運用を開始しようとしているBCMS(事業継続マネジメントシステム)がそれです。BCPの取り組みを定量的に測定して、お墨付きを与えるものです。
効果◆SCM維持の測定に期待
BCPは、1度策定しさえすれば良いものではありません。計画策定後も定期的に訓練し検証することが重要です。災害時にどう社員の安全を確保するかなどを記載した書類作りにとどめず、平時からの教育訓練や定期的な見直しが求められます。ただしBCPのレベルが十分かどうかは、判断が難しく、外部への説明も難しい面があります。
BCMSの効果として期待されているのが、SCM(サプライチェーン・マネジメント)における対策が十分なのか対外的に説明しやすくなることです。例えば、自動車など関連企業が多い製造業です。部材調達先や生産委託先などのBCP策定状況を調査して現状把握する企業は多いのですが、実態は自己診断に任せているケースが多いのが現状です。
BCMSは英国にある認証プログラム「BS 25999」に準拠しました。PDCA(計画・実行・検証・見直し)サイクルの中の実行に重きを置いています。事業継続の方針や手順を策定して実際にできているのかを制定し、審査員が審査マニュアルに従って評価します。
動向◆2009年夏から導入
2009年8月からの開始に向けて、2008年7月から約1年かけて実証実験し、課題を洗い出しているところです。JIPDEC情報マネジメント推進センターの高取敏夫副センター長は「第三者である認証機関が実効性を評価することは意味がある。今後制定予定のISO(国際標準化機構)規格にも準拠したい」と話します。ただし、正式発足までに監査担当者を十分に養成できるのかなどの課題もあります。