短縮URLとは、Webサイトが使うURLを短く変換したもののこと。Webサービスとして運営されている短縮URLサービスを使うことで、アルファベット数文字程度にする。短くしたURLは、自分のTwitterやブログなどに張り付けて使う。最近はTwitterによって注目されている。Twitterには一つのつぶやき(コメント)に文字数制限があり、コメントに入れるURLを短くしたいというニーズがあるからだ。

 「bit.ly」や「TinyURL」などの短縮URLサービスが有名で、「http://bit.ly/」や「http://tinyurl.com/」で始まる短いURLに変換する。ユーザーが短縮URLサービスで短縮URLを作成すると、同サービスには元のURLと短縮URLをマッチングするデータベースができる。自分のTwitterに短縮URLを張り付け、それに誰かがアクセスしたとする。短縮URLのリンク先は短縮URLサービスのデータベースだ。データベースはその短縮URLアドレスに合致する元のURLを、アクセスしてきたWebブラウザーに返す。Webブラウザーは元のURLにリダイレクトされ、Webページが表示されるという仕組みだ。ただしセキュリティ上保護されているWebページにはリダイレクトできない。

 短縮URLを作る方法はいくつかある。代表的なのは、短縮URLサービスの入力フォームに元のURLを張り付けて短いURLを作る方法。最近は、短縮URLを作成できるツールバーをWebブラウザーにインストールして使う方法もある。米グーグルが2009年12月14日に始めた短縮URL 機能「Google URL Shortener」は「Google Toolbar」などが実装している。

 華やかなTwitterブームを裏で支える短縮URLサービスだが、「短く.jp」という短縮URLサービスを運営するマーキュリープロジェクトオフィスの赤堀哲也代表取締役は「このサービス単体で収入を得ることは難しい」と話す。多くは日曜プログラマーが「作ってみた」というサービスで、企業が運営するものは限られる。既に終了したサービスも多い。

 問題を指摘する声もある。元のURLとは全く違うURLになることで、ユーザーを危険なWebサイトへ誘導する仕組みとして使われかねない。そこでbit.lyは「bit.ly Pro」と呼ぶ企業独自ドメインによるサービスの公開ベータを始めた。例えばNew York TimesのWebサイトは必ず「nyti.ms」という文字から始まる短縮URLになるので、ユーザーは元のドメイン名を推測でき、安心してリンク先にジャンプできる。また短く.jpでは、ジャンプ先のWebページを事前に表示する機能がある。