キーボードやマウス、外部記憶装置などをパソコンに接続する接続端子として最も普及しているUSBが大きく進化しようとしています。米インテルなどパソコン関連メーカー各社が現行のバージョン2.0よりも最高データ伝送速度がおよそ10倍高速なバージョン3.0の協議を進めており、正式仕様を2008年末にも発行します。

 現行バージョンである2.0の最高データ伝送速度は480メガ(メガは100万)ビット/秒。これが3.0では5ギガ(ギガは10億)ビット/秒になります。3.0では動画データのやり取りがより短時間でできるようになります。パソコンにUSBを介して外付けするウェブカメラの高画質化に弾みがつきそうです。

 動画などを保存する外部記憶装置として半導体ディスクが普及する契機になると予想する向きもあります。高速に読み出し可能なフラッシュメモリーなどとのデータ転送のボトルネックが解消されるからです。

 ただし高速化と引き換えに、短所もあります。最大伝送距離が2.0の5mから3.0は3mに短縮されます。また、従来よりも接続用ケーブルは太くなるので配線の取り扱いが不便になるかもしれません。

 USB3.0仕様の周辺機器が登場するのは2009年冬になるだろうと電子部品業界では予想されています。