インターネット上で日記をつけたり、友人同士が集まるコミュニティーサイトを用意したりするネットワークサービスである「SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)」は、今や広く普及しています。2004年2月に日本初のSNSを開始したミクシィのサービス「mixi」は既に1500万人以上が利用しています。世界最大のSNSで日本では2006年11月からマイスペース(東京・渋谷)が運営している「MySpace」は、全世界に1億1000万人以上の利用者がいます。

 現在、SNSの提供各社は独自の規格でサービスを展開しています。システム仕様は各社各様ですが、どのSNSにも共通する機能である利用者自身の情報や友人関係の情報を取り扱う部分の方式を共通化することで、SNSの汎用性を世界的に高める動きが出始めました。それが米グーグルが2007年11月に提唱したSNSの共通規格構想OpenSocial(オープンソーシャル)です。既にミクシィもマイスペースもOpenSocialに賛同を表明しており、SNSの技術的な仕様の統一が前進しています。

 実現すれば、各社のサービスの枠を超えたSNS同士の連携が容易になり、利便性は高まります。SNS向けにシステム開発している技術者も、規格が統一されれば、それだけ開発が楽になり、同じ機能を素早く各社のSNSに横展開していけるようになるでしょう。