SpeedyBootは,わずか数秒から10数秒程度で起動するLinuxベースの超軽量OSです。Webブラウザやメーラーなど基本的なアプリケーションが揃っているため,不自由を感じることなくインターネットを利用できます。導入もきわめて簡単です。USBメモリーにインストールして,普段使っているパソコンの環境を壊す危険を冒さずに手軽に試せます。もちろん,パソコンのハード・ディスクにインストールして,Windowsなどと切り替えて使うマルチブートにも対応しています。

 開発したのは,「ぽちネット-Linux備忘録-」(http://www.pochinet.org/)を運営するぽちけん氏です。米DeviceVM社が開発した軽量OS向けの技術「Splashtop」および,Splashtopをベースにした台湾ASUSTeK Computer社の「ExpressGate」など,大手パソコン・メーカー各社がネットブックなどに搭載している軽量OSのソースコードを同氏が独自に解析し,その結果に基づいて開発されています。

 度重なるバージョン・アップにより,2009年10月上旬現在では,カーネルとしてSplashtopベースOSの中では最も新しい2.6.30を採用しているなどの特徴があります。対応機種でしか使えないメーカー製のSplashtopベースOSとは異なり,ユーザーが自分のパソコンに自由にインストールして利用できるという点が大きなメリットとなっています。