アルファブロガーとは、ある特定の分野に関して造詣が深く、知識・技術を生かした記事が注目を集め、多くの読者を持つブロガーのこと。アジャイルメディア・ネットワーク(東京都渋谷区)主催のブロガーコンテスト「アルファブロガー・アワード」(2004年開始)の名称で使われたことをきっかけに、ネット業界に広まった。アルファブロガーという呼称は日本特有のもので、米国では「A-List Blogger」と称されることが多い。

 アルファブロガーという言葉が使われ始めた当初は、ネット関連のブログ運営者が取り上げられることが多かった。ただ、2007年のアルファブロガー・アワードでは、医療関係のブログや会社法をテーマにしたブログが受賞するなど、アルファブロガーの存在は現在、さまざまな分野で認められるようになった。

 アルファブロガーの記事を信頼し、大きな影響を受ける読者も多い。アルファブロガーのブログで製品・サービスが紹介されれば、読者に対して強い訴求が期待できる。そうした効果を狙って、販促企画でブロガー向け製品体験キャンペーンなどを実施する企業が増えている。ただ、アルファブロガーはブログでの情報発信に対する意識がより高く、記事内容のコントロールは難しい。そのため、厳しい意見を書かれることもある。

 アジャイルメディア・ネットワークは、そうしたアルファブロガーのブログを広告媒体にした、アドネットワークを運営している。米国では、有力なブログやソーシャル・ニュース・サイトなどをネットワークした米フェデレーテッド・メディア・パブリッシング(FMP)などが有名である。