ガジェットとは、デスクトップやWebページ上で動く小規模なアプリケーションのこと。時計、カレンダー、計算機、メモ帳といった単機能のものが多い。同様のアプリケーションをウィジェットと呼ぶこともあり、提供元によって呼称が変わる。例えば、マイクロソフトとグーグルはガジェット、アップルとヤフーはウィジェット、と呼ぶ。

 マイクロソフトは「Windows Vista」で初めてガジェットおよびガジェットの動作環境を標準搭載した。アップルは「Mac OS v10.4」から標準で複数のウィジェットを搭載している。JavaScriptで比較的容易に開発できるため、インターネット上では多数のウィジェットが流通している。

 OS標準のガジェットでない場合、ユーザーが利用するには別途、動作環境を用意する必要がある。例えば、グーグルが配布するガジェットを利用するには「Googleデスクトップ」、ヤフーが配布するウィジェットを利用する場合は「Yahoo!ウィジェットエンジン」のインストールが必要になる。

 このほか、Webページ上で動作するガジェットもある。グーグル提供のカスタマイズホームページ「iGoogle」ではニュースやカレンダーなど多数のガジェットが用意されている。最近では、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)のプラットフォームオープン化にともない、SNS上で動作するガジェットも多数登場している。また、NTTドコモの「iウィジェット」のようにケータイ上で動作するウィジェットも登場している。

 利便性の高いウィジェットは多数のユーザーに継続的に利用される。デスクトップやよく利用するWebページに常に表示されることから、企業がロイヤルティ向上やブランディングの目的で制作するケースも多い。

 例えば、日産自動車はデスクトップ上で動作するガジェットを制作。メモ帳や天気予報、計算機などの基本的なガジェットから、ミクシィが運営するSNS「mixi」の新着情報を受け取るガジェットや自社のクルマがデスクトップを走り回るガジェットなど30個以上用意している。