ディレクトリの階層が深くなってくると,保存したはずのファイルが見つからないといったケースがしばしば起こる。そのような場合に重宝するのがファイルを検索する「find」コマンドである。

 findコマンドは,引数で指定したディレクトリを起点として,検索条件に一致するファイルやディレクトリを見つけてくれる。findコマンドの基本的な書式を次に示す。

$ find 起点となるディレクトリ 検索条件 Enterキー

 findコマンドにおいて,最もよく使うのがファイル名による検索である。この場合,検索条件には「-name ファイル名」を指定する。例えば,カレント・ディレクトリ「.」を起点に,「photo」という名前のファイルを検索するには次のコマンドを実行する。

$ find . -name photo Enterキー

 なお,デフォルトではファイルだけでなくディレクトリも検索対象となる。ファイルだけに限定して検索したい場合は「-type f」オプションを加えて実行する。逆に,ディレクトリだけを検索対象にしたい場合は「-type d」を指定する。例えば,カレント・ディレクトリ「.」を起点に,「photo」という名前のディレクトリを検索するには次のコマンドを実行する。

$ find . -type d -name photo Enterキー

 この他にも,「-atime」オプションを付けることでファイルにアクセスした日時を指定して検索することもできる。findのオプションの詳細は,「man find」コマンドを実行すると確認できる。