インターネット広告の分野で、企業ブランドや商品の広告を盛り込んだオンラインゲームが新たなマーケティング手法として注目を集めています。アドバタイジング(広告)とゲームを組み合わせた造語から、「アドバゲーム」と呼ばれています。3~4年前から米国で本格的に広がり、最近では国内でも、企業活動や商品・サービスなどを疑似体験できるオリジナルゲームを制作し、自社のホームページに設置する企業が見られます。

 「セカンドライフ」のようなネット上の3D(3次元の)仮想世界や既存のゲームの中に商品や看板を露出する手法と似ていますが、ゲーム自体が広告媒体となっていることから、より深い認知や浸透が期待できます。通常のインターネット広告に比べ、接触時間が長いことや繰り返しアクセスする利用者が多い点も特徴です。

 例えば居酒屋チェーンのワタミは、店員になって注文に応じて焼き鳥を焼くゲームや、生ビールをサーバーからジョッキに注ぐゲームを自社のホームページで提供しています。ゲームの得点に応じて実際に店で利用できるクーポン券を提供するなど、集客・販促効果を狙っています。

 アドバゲームの企画・制作を専門に手掛ける業者も出てきています。ゲームへの関心が高い若い世代向けを中心に、導入する企業が今後も増えそうです。