写真1 出力先をファイルにする
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写真2 入力元をファイルにする
写真2 入力元をファイルにする
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 コマンドの実行結果の出力先や,データの入力元を変更することを「リダイレクト」といいます。Linuxでは,「標準出力」として「画面(または仮想端末)」が,「標準入力」として「キーボード」があらかじめ割り当てられています。リダイレクトで出力先をファイルに切り替えれば,画面に表示するデータをファイルに出力することが可能です。

 出力先をリダイレクトするには「>」記号を使います。例えば,現在の日付時刻を表示する「date」コマンドを単に実行すると,画面上に現在の日付時刻を表示します。このdateコマンドの実行結果を,「test.txt」ファイルに書き込むには写真1のコマンドを実行します。

 コマンドを実行すると,「2008年 6月 10日 火曜日 15:57:21 JST」といった日付時刻を記したtest.txtファイルが自動作成されます。既にtest.txtが存在すると上書きしてしまうので注意しましょう。

 次は,文字列を置換する「tr」コマンドを例に,入力元をリダイレクトする例を紹介しましょう。入力元をリダイレクトするには「<」記号を使います。先に作成したtest.txtファイル内の「:」を「/(スラッシュ)」に置換して画面に表示するには写真2のコマンドを実行します。

 コマンドを実行すると「:」が「/」に置換され,「H20年 7月 10日 火曜日 15/57/21 JST」といった日付時刻を画面に表示します。