写真1 統合デスクトップ環境「GNOME」
写真1 統合デスクトップ環境「GNOME」
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写真2 統合デスクトップ環境「KDE」
写真2 統合デスクトップ環境「KDE」
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 Linuxにおいて,GUI(Graphical User Interface)環境を利用するために必要なウインドウ・マネージャやファイル管理ソフト,端末エミュレータなどのソフトウエア群をひとまとめにしたものです。「GNOME」(写真1)や「KDE」(写真2)が有名です。

 Linuxでは,統合デスクトップ環境を使用しなくても,ウインドウ・マネージャやファイル管理ソフトなどを自由に選択して,GUI環境を構築できます。しかし,この組み合わせが異なると,使い勝手は大きく変わってきます。大手のディストリビューションは,メジャーな統合デスクトップ環境をベースに開発されます。そのため,異なるディストリビューションであっても,ベースの統合デスクトップ環境が同じであれば,ある程度の見た目や操作感は統一されます。また,ディストリビューションによっては,複数の統合デスクトップ環境をインストール時に選択できるようになっています。

 GNOME(バージョン2.2)は,ウインドウ・マネージャに「Metacity」,ファイル管理に「Nautilus」,端末エミュレータに「GNOME端末」が採用されています。一方のKDE(バージョン4.0)は,ウインドウ・マネージャに「KWin」,ファイル管理に「Dolphin」,端末エミュレータに「Konsole」が採用されています。

 なお,GUI環境は,統合デスクトップ環境だけでは提供できず,GUIの基礎となる「X Window System」と組み合わせて利用します。