実行形式ファイルを実行可能な状態で圧縮(暗号化)するツールのこと。「コンプレッサ」などと呼ばれる場合もある。パックされたファイルは,ユーザーがダブルクリックするだけで自己解凍され,実行される。

 ウイルス対策ソフトの検出を逃れたり,解析を面倒にする目的でウイルス作者が使用する。パッカーを変更するだけで,簡単に亜種を作成できるため,現在の亜種の大量化のひとつの要因ともなっている。

 パッカーの形式は,通常のファイルには使用されない特殊な形式であることが多く,パッカーを使用しているファイルを「不正プログラムである可能性が高い」として検知する手法も有用である。