図1 仮想マシンを使用すれば複数台のコンピュータを1台に集約できる
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図2 仮想化ソフトの分類とその稼働イメージ
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 コンピュータのCPUやメイン・メモリー,通信機能などのハードウエア・リソースを分割できる仮想化技術を用いれば,1つのコンピュータ上で擬似的に複数のコンピュータが稼働しているようにシステムを構築できる。この擬似的なコンピュータの一つひとつを仮想マシンと呼ぶ。

 各仮想マシンでは,それぞれ別々のOSやアプリケーションを導入できる。そのため,サーバーの統合などで利用される(図1)。また,仮想マシン上で稼働させるOSを,特に「ゲストOS」と呼ぶ。

 仮想マシンを使用するには,仮想化ソフトを利用する。仮想化ソフトは,ホストOS型とハイパーバイザ型に大別できる(図2)。ホストOS型は,コンピュータ上で稼働するOS(ホストOS)上で仮想化ソフトを動かし,その上で仮想マシンを構築できる。ハイパーバイザ型は,コンピュータ上で直接仮想化ソフトを起動し,その上で仮想マシンを構築する。ホストOS型では,米VMware社の「VMware Player」「VMware Workstation」,旧米XenSource社(現在は米Citrix Systems社に買収)の「Xen」などが有名である。ハイパーバイザ型には,VMwareの「VMware Infrastructure」などがある。