ROASとは、広告の費用対効果を表す指標の一つであり、広告費用1円あたりに対して得られた売り上げ金額を意味する。売上高を、投じた広告費用で割って算出する。

 「広告によってどのくらいの売り上げを生み出せたか」を示す指標であり、ROASが1以下の場合はその広告キャンペーンが売り上げ創出に失敗したことを意味する。単一の商品/サービスだけを扱っている場合は、数式上は商品/サービス単価をCPA(Cost per Acquisition または Cost per Action)で割るとROASを算出できる。

 広告の費用対効果を示す指標としては、ほかにROI(Return on Investment)もある。投資した広告費用1円あたりに対して得られる利益を示す。ROASが広告費用に対する“売上高”を示すのに対し、ROIは広告費用に対する“利益”を表す。ROASが1を超えていても、ROIが1未満の場合は、その広告キャンペーンは増益には寄与しなかったことを意味する。

 広告の費用対効果を表す指標としてはCPM、CPC、CPAなどもあるが、これらは費用に視点を置いた尺度であるほか、バナー広告のインプレッション数やクリック数など個々の広告キャンペーンの効果を評価する際に用いられる点が異なる。