レコメンドとは、利用者が関心を持ちそうな情報を推薦する手法のこと。ネット上の情報量の増大で目的に沿った情報収集が困難になるにつれ、利用者に対する効果的な情報提供手法として重要度が高まっている。EC(電子商取引)サイトでよく使われている。利用者が見ている商品に関連性が高い商品をレコメンドして衝動買いを誘い、売り上げを伸ばすのが狙い。

 レコメンドには様々な手法がある。代表的なものが、ECサイト「Amazon.co.jp」で、「この商品を買った人はこんな商品も買っています」のように使われている「協調フィルタリング型」。利用者と興味や関心が似た人々をグループ化して、利用者がまだ見ていない情報を提供する手法。ただし、情報の閲覧数や商品の販売数など分析対象とするログデータが多くないと、精度の高いレコメンドにはならない。そのため中小のサイトでは導入しにくい。レコメンドにはほかにも、色や形、機能といった商品属性から似た商品を判断して情報提供する手法や、専門家がその人にあった商品を提案する手法などがある。

 手軽に導入できるASP(アプリケーション・サービス・プロバイダー)型のレコメンドソリューションが増えており、導入サイトは広がっている。また、画面が狭く一度に提供する情報量が限られるケータイでは、パソコン向けよりもレコメンドの重要度が高いため、需要が高まると見られる。