デモグラフィックとは、人口統計学的な属性データ。具体的には、性別、年齢、居住地域、所得、職業、学歴、家族構成など。これらの属性によって個人のライフスタイルや消費行動が異なるという考え方から、商品やサービスの性質とデモグラフィック属性を分析し、消費者を複数のグループに分けた上で有効なターゲットを探し出し、適切なマーケティング戦略を構築するのに利用されている。

 デモグラフィック分析は、ターゲットマーケティングの典型的な分析手法として普及したが、人々の価値観やライフスタイルが多様化するにつれ、ずれも目立ち始めた。デモグラフィック属性では同じグループに分類される商品やサービスでも、実際の消費行動がまるで異なる場合が出てきたのである。このため、趣味やし好などの「サイコグラフィック属性」まで把握・分析するマーケティング手法の利用が広まった。さらに最近は、EC(電子商取引)サイトで消費者の購買行動を直接把握・分析できるようになったことから、過去の購入品目や購入頻度、購入時期など、実際の購買履歴を基にターゲティングを行う行動ターゲティングも実用化されている。