Linux用に設計されたファイル・システム。ハード・ディスク上で,ファイルとデータ・ブロックの対応付けを処理する。Windows OSの「NTFS」やMacOSの「HFS+」に相当する。

 Linuxの標準ファイル・システムとしては,「ext2」が長い間使われてきた。しかし,ハード・ディスクの容量が拡大するにつれて,Linuxマシンが不正終了した際に自動実行するチェック処理に時間がかかる問題を抱えていた。

 この問題を解決するため,「ジャーナリング」機能を搭載したのが「ext3」である。「ジャーナル」という名のログを調べるだけで,ファイル・システムのチェックが完了する。Linuxマシンの異常終了時に,すぐにシステムを復旧できる。2001年11月に標準カーネル(バージョン2.4.15)に取り入れられた。

 最新のファイル・システムは,Linuxカーネル 2.6.19より利用が可能になった「ext4(fourth extended file system)」。1024ペタ・バイトのストレージに対応したほか,ファイルの断片化を防ぐ機能などを搭載している。