パソコンの2次記憶装置として,ハード・ディスクの代わりに搭載される,フラッシュ・メモリーを用いた記憶装置。単にフラッシュ・メモリーの部分だけを意味するのではなく,パソコンと接続するためのインタフェース部分も含まれる。多くは,IDEインタフェースを持ち,パソコンの起動ドライブとしても利用できる。

 SSDは,一般のパソコンで使われるメモリー・モジュールのように,独立したデバイスとして供される場合もあるが,マザーボードに直接載せられていることが多い。

 SSDをハード・ディスク並みに大容量化すると,大変高価になるため,最大でも16Gバイト程度のものが使われる。逆に,1Gバイト以下であれば,ハード・ディスクよりコストは低く抑えられる。また,駆動部分がないため,耐衝撃性が高く,動作保証される温度範囲も広い。コストや信頼性の面から,512Mバイトや1Gバイトといった小容量のSSDが,企業向けのシンクライアントなどに採用されることが多い。

 SSDの消費電力は1W未満と非常に小さいため,最近では米Intel社の「Classmate PC」や台湾ASUSTeK Computer社の「Eee PC」,発展途上国向けの100ドルPCとして知られるOLPCの「XO」といった携帯用途のノート・パソコンでも採用されている。ただし,SSDを採用したパソコンは容量が小さいため,OSにはWindowsではなく,Linuxが採用されることが多い。なお,米Microsoft社は2007年12月,SSDを搭載したノート・パソコン向けに小容量化したWindows XPを開発すると発表している(関連記事)。