写真1 /etcの内容(Fedora 8の場合)
写真1 /etcの内容(Fedora 8の場合)
[画像のクリックで拡大表示]

 /etcは,Linuxディストリビューションを構成する各種プログラムの設定ファイルを格納したディレクトリです。Linuxディストリビューションのディレクトリ構成は,Linux関連の標準仕様を定めた「Linux Standard Base(LSB)」によって標準化されており,/etcは必ず備わっていなければなりません。写真1に,/etcディレクトリの内容例を示します。

 /etcに格納されている設定ファイルは,大きく6種類に分類できます。(1)Linuxシステムの起動に関するもの,(2)システム設定全般に関連するもの,(3)ネットワーク設定,(4)サーバー・ソフトウエアに関する設定,(5)X Window Systemの設定,(6)シェルやアプリケーション・ソフトウエアに関する設定,です。シェル・スクリプトは含まれていますが,LSBの仕様により実行ファイルは格納しないことになっています。

 例えば,(1)にはブート・マネージャとしてさまざまなLinuxディストリビューションに採用されているGNU GRUB(/bootに設定の本体が置かれていることが多い)や,Linux起動時に最初に立ち上がるプロセスであるinitが次に起動するプロセスを参照するinittabファイル,起動時に呼び出されるrcスクリプト,システムを初期化するシェル・スクリプト(rc.sysinit)などが含まれます。