Linuxの普及を推進する非営利団体「The Linux Foundation」が中心になって進めている,Linux OSに関する標準化プロジェクトの名称。そのプロジェクトが作成した標準仕様の名称にもなっています。

 Linux OSの場合,カーネルというOSの核になる部分はほぼ共通です。しかし,そのほかのアプリケーションやライブラリなどは,ディストリビュータなどが自由に組み合わせることができます。例えば,米Red Hat社や米Novell社は,手を加えたカーネルにさまざまなアプリケーションやライブラリを組み合わせることで,「Red Hat Enterprise Linux」や「SUSE Linux Enterprise」などのLinuxディストリビューションをそれぞれ提供しています。そのため,ディストリビューション間の互換性に問題が生じる場合があります。

 LSBでは,ディストリビューション間の互換性を向上させ,アプリケーションの移植や開発をしやすいように標準仕様を定めています。標準仕様になるLSBは,POSIX(Portable Operating System Interface)などのいくつかのオープン・スタンダードな仕様を取り込み,さらにそれらを拡張することで作成されています。2007年11月にはLSB 3.2がリリースされ,2008年にはLSB4.0系列が登場する予定です。

 なお,LSBに準拠したLinuxディストリビューションなどの認定は,The Linux Foundationが行います。

■訂正
初出時に,LSBに準拠したLinuxディストリビューションなどの認定を行う団体に誤りがありましたので修正しました。[2007/11/19 14:50]