Common Object Request Broker Architectureの略。オブジェクト指向技術を使って、ネットワークに接続したマシン上のアプリケーションを連携させるための標準仕様のこと。WebサービスやSOA(サービス指向アーキテクチャ)が一般化するまでは、複数のアプリケーションを連携させるための技術の本命だと思われていた。

 アプリケーション・レベルの通信プロトコルを標準化しているため、異なるOSで動作するアプリケーション間で通信が可能。手続き型プログラミングでの「プロシジャ・コール」に相当する、オブジェクト指向技術での代表格とも言える存在で、オブジェクト指向技術の標準化団体、米OMG(Object Management Group)が仕様を策定している。

 CORBAではオブジェクト間のメッセージのやり取りを、ORB(Object Request Broker)と呼ぶ機能が管理する。オブジェクトはORBを介してメッセージを送受信したり、処理結果を返す。ORBがオブジェクトの物理的な位置や名称を管理するので、オブジェクトはメッセージの送り先のオブジェクトがどこにあるかを指定しないで済む。セキュリティやトランザクション処理、排他制御、オブジェクトの削除や移動などのサービス機能も提供する。

 1999年11月に策定されたCORBA 3(3.0)では、新たにコンポーネント・モデルを追加。これにより、コンポーネント(ソフト部品)を組み合わせてシステムを開発できるようになった。